「10の扉/祝祭」石上誠絵画展
ー10の扉/祝祭ー
石上誠絵画展
2020年7月15日(水)~20日(月) 11:00〜19:00
※初日は13:00から、最終日は17:00まで
会場:ABG (アメリカ橋ギャラリー)
“Door”は、石上のインスピレーションの源であるヴェネチアに繰り返し訪れる中から生まれた。2011年早春、運河沿いに建つ古い館の扉を描いている時に、その扉から人が出たり入ったりするイメージが湧いた。
そして、ヴェネチア取材から帰国した当日の2011.3.11 東日本大震災が発生する。その衝撃でスケッチしてきた絵に思わず手を加えた。ヴェネチアの赤い壁を背景にした人物の右手が上がり、左足は一歩前に踏み出した。勝利宣言するポーズが自然に生まれた。
画家として生きていくなかで、先の見えない未来への不安と、新しいものを創造する苦しさがつきまとい、それらは幾度となく重く堅い扉となって立ちはだかり、悪戦苦闘していた。
“扉をこじ開け、勇気の一歩を踏み出す”という強い思いが作品に昇華した。
その発想から生まれた“Door =扉”の絵画は、2013年ヴェネチアでの初個展と、2016年ニューヨークでの初個展でのメイン作品として現地のキュレターに採用された。
10人十色の勇気の一歩から、それぞれの祝祭が眼の前に出現する。
閉塞感の中で生きている人に送りたい石上のメッセージが“Door =扉”の絵画である。
心の扉を開放するきっかけになれば幸いです。